文章を書ける事に憧れた人のブログ

文章力を上げる為に1ヶ月1回と考え、2018年は12個何か描く

整理現象とタイムカプセル型のクローゼット

特に意味も無く部屋の掃除をしたくなる時というのが人にはある。

最早整理現象といっても過言ではないだろう。

 

かくいう私もその整理現象に襲われたわけである。

整理といっても机の周辺やベッド付近は基本的に綺麗で、問題はクローゼット等の収納関連だ。とにもかくにもオタクの部屋というのは物が多い、自分の価値基準のみで物をやたらと溜め込む。

そこさえ綺麗になれば私の整理現象は治まると判断し、押入れに溜め込んだ過去の私基準の必要な物を捨てていく事にした。

 

押入れからひたすら物を出す。


小学校時代に流行った色つきのサインペン、折れた鉛筆、不要になった筆箱の数々、学生時代の教材、中学時代に流行った交換手紙の束、日記を閉じてた鍵、擦り切れた毛布、お菓子をもらう度に溜め込んだ包装紙と箱。


出しても出しても物が出てくる。


私が押入れから物を出している最中にも過去の私が捨てがたいとしまい込んでいるのかもしれない。

そんなタイムリープのような感覚を味わいながらひたすら過去の自分を押入れから追い出し、ようやくクローゼットの壁が見えた。


先ほどの感覚から物を全て出せば反対側がドアになっていて過去の自分の部屋、ひいては過去の自分が見れるんじゃないかと。何を思ってゴミとも思えるこれらを溜め込んだか聞けるのではないかと。思ってはいたが、たどり着いたのはただただ白い壁だった。

今私がゴミだと判断したこれらを過去の私は捨てがたいと判断した。その理由を聞きたいと思ったが叶わなかった。

仕方がないので出てきたお菓子の缶に出した物を少しずつ、そして新たに今の私にとって捨てがたい物を詰めて押入れに戻した。


数年後、再び整理現象がぶり返した私に向けて。